お彼岸に食べるおはぎとぼた餅の違いとは?
お彼岸といえば、
ご先祖様のお墓参りをしたりする時期ですよね。
毎年「春分」「秋分」の日を中心とした一週間がお彼岸として、
たくさんの方がお墓参りをしておられます。
そんな風に「時期」を表す言葉として使われていますが、
実は彼岸というのは「場所」を表す言葉なのです。
その場所というのは「あちら側の世界」のこと。
仏教を修行している人にとっては、
迷いや悩みのない、あちら側の世界である「彼岸」に
渡ることを願って修行をしているのです。
ではその「お彼岸」に食べられるものといえば…?
そう、「おはぎ」と「ぼた餅」ですね。
「おはぎとぼた餅…何が違うの?」って思われた方は
少なからずおられるのではないでしょうか。
実はこの二つ…
基本的には同じ食品なのです。
漢字にしてみましょう。
「牡丹餅」と「お萩」
…勘のいい人ならもう気付いたのではないでしょうか?
それぞれ「春」と「秋」を表しているのです。
「牡丹餅」
そして秋にはあんこをその季節に咲く萩の花に見立てた
「お萩」
という風に変わります。
実際に、江戸時代中期に出版された、
「和漢三才図会」という本には
「牡丹餅及び萩の花は、色、形をもってこれを名付く」
という文章が出てきます。
つまりどういうことか、というと、
「ぼた餅もおはぎも、見た目が花に似ているから、そう名前を付けた」
という所でしょうか。
他には、こしあんを使ったものが「ぼた餅」
粒あんを使ったものが「おはぎ」と言われています。
これにもちゃんと理由があり、ぼた餅を食べる春先には、
冬を越した小豆を使うと皮が硬く、粒あんに向きません。
なので、皮を取り除きこし餡にしてぼた餅を作りました。
一方おはぎを食べる時期というのは、
秋なので収穫したての小豆を使います。
なので皮ごと食べられる粒あんにしていた、ということなのです。
現在では栽培技術、収穫方法が改良されて、
皮が硬くならないようになっているので、
そのような心配はないのかもしれません。
他にも
- 丸くて大きいのが「ぼた餅」
- 小ぶりで長めに作ってあるのが「おはぎ」
であるとする説や、
とする説もあるようです。
いずれも間違いではないでしょうし、
地域によっても違うのかもしれませんね。
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